どの都道府県にも存在するご当地あるある。今回は「聞いたことはあるけど、その“沖縄県民あるある”って本当なの?」というさまざまな説を、沖縄生まれ沖縄育ちのオリオンストーリー編集部スタッフが、これまでの経験を基に解説します!
お墓に集まってごちそうを食べる謎の行事がある?
初めて聞いた方は「えっ?」とびっくりされるのではないでしょうか。この“あるある”は本当です。沖縄のお墓は、本土にあるお墓とは形状が全く異なり、お墓の囲いは10人前後(場合によっては20人程度)が入るほど大きく作られています。先祖代々の骨壺をお墓の中に入れていく風習があるため、納骨するスペースも含めてお墓全体が大きく作られているのです。また、台風などの災害で壊れないよう頑丈に作る必要があったためともいわれています。
そして、沖縄には「お彼岸」と同じような位置づけに「清明祭(シーミー)」というものがあります。毎年4~5月になると、親族が集まりお墓にお供え物をすると共に持ち寄ったごちそうをみんなで頬張るのです。「お墓の前でレジャーシートを敷いてごちそうを食べる」と聞くとまるでピクニックのようですが、ご先祖さまに手を合わせる重要な行事なのです。
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沖縄の人は海で泳がない? 水着を着ない?
沖縄好きの人や、よく来沖される人は知っている人もいるのではないのでしょうか。実のところ、うちなーんちゅ(沖縄県出身者のこと)は、海に入る人はあまり多くなく、特に女性は「水着」を着用する人が少ないのも現状です。
なぜかというと…海は、うちなーんちゅにとって泳ぐ場所というよりは、「見て楽しむもの」だから。沖縄には、ビーチのそばでバーベキューをする「ビーチパーティー」という文化がありますが、泳ぐことがメインではなく「海を見ながらおいしいお肉とビールを楽しむ!」が大本命といってもいいほど。もちろん、中には真っ黒に日焼けをするまで海水浴を楽しむうちなーんちゅもいますが、割合としては少ない方だと思います。
水着については、ただただ「恥ずかしい」という理由で着ない人が多く、水着を着用したとしても上からTシャツや短パンを重ねるというスタイルの女性が多いのです。南国の沖縄には温泉文化がないため、水着とはいえ肌を露出するのが恥ずかしいシャイなうちなーんちゅが多いようです(笑)。
“あの”チキンはおかず? ケンタッキーフライドチキンの消費量が日本一!
沖縄は、あの「ケンタッキーフライドチキン」の消費量が実は全国一。「なぜ?」と思う方は多いと思います。一説には、戦後のアメリカ文化や米軍基地が多く残ることが起因しているともいわれています。鶏肉を食べる習慣があまりなかったうちなーんちゅが、チキンが大好きなアメリカ人の影響を受けてチキンを食べるようになり、沖縄に進出したケンタッキーフライドチキンの消費量が増えていったという訳です。
そして、そのケンタッキーフライドチキンは「おかずとして食べるのか」という説ですが、実は多くの家庭で見られる光景の一つ。日常の中でおかずとして食べることはもちろん、友人とのちょっとした集まりにチキンバスケットを持参したり、高校受験の時期には、合格祝いの贈り物として「のし」付きのバスケットも売られているほど(沖縄限定かも?)。
その他にも、店舗が無い離島住民が沖縄本島からの帰りにお土産として持って行くこともしばしば。フェリー内に香ばしいチキンの香りが漂うこともあるんですよ♪
〇〇〇〇ちゃんぷるーで良く使う“あれ”も全国一の消費量!?
スーパーで良く見かける「シーチキン」。実はこのシーチキンも全国一の消費量を誇るのが沖縄です。通常1、2缶を手に取り購入することが多いと思いますが、沖縄では12缶入りケースを購入する人も多く、沖縄料理のソーメンチャンプルーやナーベーラーンブシー(へちまのみそ煮)の材料としても使われます。お中元やお歳暮の贈り物の定番にもなっているんですよ。
結婚披露宴が芸能人並みの規模って本当なの?
間違いなくイエス!です。沖縄の結婚披露宴は「家族、親族、友人、みんなで祝おう!」という風習があり、招待客は200~450人にも上ります。近年は、親族だけで祝うカップルも増え、中には挙式だけという人もいますが、一般的な披露宴は前述した規模の人数で行われることが多いのです。
そして、沖縄の披露宴の特徴の一つとして「余興」があります。「かぎやで風」と呼ばれる琉球古典舞踊で開宴するのがお決まり。三線で奏でられる(生演奏の場合がほとんど)心地よい曲調に、金銀扇子を持った踊り手数人がステージ上で演舞します。厳かな雰囲気で始まりますが、これぞ沖縄の披露宴! といった感じで見る者を引きつけます。
他にも、友人や職場同僚によるダンスなどの余興、伝統のエイサーが披露されるなど、余興がメインといっても過言ではないかもしれません。お色直しなどで主役が不在の間もなぜか余興が続くという…一体誰に見せる余興なのかというささやきが聞こえてきそうですが、そこはご愛嬌! 沖縄の披露宴に参加する機会があればぜひその雰囲気を味わってください^^
※新型コロナウイルスのまん延により、披露宴の規模縮小・延期・中止が多くなっています。また、披露宴に出席される際は、感染防止対策やご自身の体調を確認の上でご判断をお願いします
お酒を飲んだ後は「締めのステーキ!」
知っている方も多いはず? テレビなどでもよく紹介される有名なあるあるの一つが「飲んだ後の締めのステーキ」。沖縄に訪れると、至るところにステーキ店があるのを見掛けると思います。
アメリカ統治下にあった沖縄が日本に返還されたのは1972年のこと。戦後、長いことアメリカ文化に触れてきた名残として、昔からステーキ店は多く存在し、現在でも新店舗がオープンするほどです。
では、本題の「締めのステーキ」は本当なのか? という点ですが、筆者の経験として「飲んだ後はステーキを食べたい!」という、うちなーんちゅももちろんいますが、実はまだあまり多くない印象です。どちらかというと「締めのラーメン」派の方が多いかもしれません(笑)。ただ、おいしいステーキ店はいくつもありますので、これから広く根付いていく習慣になるかもしれません。かつてのように自由に飲食店にいけるようになったら、ぜひ一度「締めのステーキ」を味わってみてくださいね!
“沖縄県民あるある”6選はいかがだったでしょうか。「うわさには聞いたことがあるけど…」「全く知らなった!」など、沖縄の新たな一面を知る機会になったのではないでしょうか。アメリカ文化や中国文化の影響、南国の気候、歴史など、本土と異なる歩みをしてきた沖縄には独特の伝統や習慣などが数多くあります。意外に知られていない沖縄をお伝えするために、今後もうちなーんちゅ目線でいろいろな“沖縄あるある”を紹介していきますので次回もお楽しみに!
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