シンプルなのに奥深い、おもてなし料理「如意素麺(ルーイゾーミン)」

140年ほど前まで(1879年まで)、沖縄は「沖縄県」ではなく「琉球王国」でした。その当時の宮廷料理として親しまれ、結納などお祝いの時に作られていたのが「如意素麺(ルーイゾーミン)」です。

昨今の沖縄ではあまり見掛けなくなった郷土料理ですが、手間暇をかけたおもてなし料理となっています。

材料(2人分)

・そうめん 1束~2束

<具> 
・豚ロース 20g
・乾燥しいたけ 1枚
・からし菜 1/8束
・大根 25g
・薄焼き卵 1/2個分

<具の煮汁>
・だし汁(豚・鰹) 合わせて 1/2cup
・しょうゆ 小さじ1
・みりん 小さじ1

<かけ汁>
・だし汁(豚・鰹) 合わせて2.5cup
・塩 小さじ1
・しょうゆ 小さじ1/4

作り方

①そうめんは1束を2つに分けて片方の端を輪ゴムで結わえて茹で、冷水にさらしそろえてざるにあげ、水気を切っておく。

そうめん同士が絡まらないように、お箸でほぐしながら扱うと◎

②豚ロースは茹でて5cmの長さの細切りにし、しいたけも石づきを取って細切りにする。
からし菜は色良く茹でて、大根と薄焼き卵も5cmの長さの細切りにする。

③底の広い鍋に分量の具の煮汁を煮立て、豚ロース、しいたけ、大根をそれぞれ分けて並べて入れ、弱火で煮る。からし菜は最後に入れて変色を防ぐ。

④別の鍋に分量のかけ汁を煮立て、その中にそうめんを1人分ずつ束のままくぐらせ、おわんに折りたたんで入れ、結わえた根元から切る。

⑤そうめんの上に5種類の具を形よく並べ入れて、熱いかけ汁を静かに注ぎ入れたら完成です!

現代のように物がなかった時代に、材料の切り方を工夫し、丁寧に仕上げた「如意素麺(ルーイゾーミン)」。長さを合わせて切った具と、きれいに盛り付けられた見た目が、おいしさだけでなく見た目にも感動を与えていたといいます。ぜひ一度お試しください。

■今回教えていただいたのは…

伊是名カエさん

(一般社団法人 トータルウエルネスプロジェクトオキナワ代表理事)
沖縄県那覇市出身。管理栄養士・健康運動指導士。琉球料理伝承人。「健康な人生」をテーマに、料理・運動教室を軸にした(一社)トータルウエルネススタジオを運営。その他、県内の医療機関にて非常勤勤務、マスメディアにて健康情報の発信を行っている。
トータルウエルネスプロジェクトオキナワ公式サイト


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