8月に入り沖縄は夏真っ盛り! こう暑いとキーンと冷たい「ぜんざい」が食べたくなります…といわれても、沖縄の食文化をご存じない人はおそらく「『ぜんざい』って寒い季節に食べる物では…?」と思うかもしれません。
「ぜんざい」と聞くと沖縄県外では、お汁粉のような温かい食べ物を思い浮かべますが、沖縄では夏に食べる冷たい食べ物を指し、沖縄県民のほとんどは「ぜんざい=かき氷」をイメージします。今回は、沖縄の夏の風物詩「ぜんざい」について、そのルーツや魅力を紹介します。
「ぜんざい」は沖縄の夏に欠かせないソウルフード!
沖縄の「ぜんざい」は黒糖や砂糖で甘く煮た金時豆にかき氷を乗せたものが一般的です。大人から子供まで幅広い世代に好まれる素朴な味わいで、金時豆のほか、白玉、餅などがたっぷり入っていて腹持ちが良いのもポイント。暑さで食欲がない時にもさらっと食べられます。
また、沖縄県内には「ぜんざい」の専門店があり、夏になると、食堂、喫茶店などのメニューにも登場します。沖縄そば店で「ぜんざい」を提供していることも多く、熱々の「沖縄そば」を食べた後に、甘くて冷たい「ぜんざい」でクールダウン…この食べ方にハマってしまう人も多いとか。
ほかにもスーパーマーケットのアイスクリームコーナーで販売されていたり、最近ではコンビニオリジナルの「ぜんざい」がお目見えするなど、夏に欠かせないソウルフードとして沖縄の人々に親しまれています。
沖縄「ぜんざい」のルーツとは?
沖縄には緑豆や小豆と押し麦を黒糖で煮込んだ「あまがし」という伝統的な菓子があり、旧暦のユッカヌヒー(旧暦5月4日)やグングヮチグニチ(旧暦5月5日)の端午の節句に子供の成長を願い、各家庭で作る習慣がありました。
戦後、煮崩れしにくく仕込みも手軽な「金時豆」の流通が盛んになると、「あまがし」の材料は緑豆や小豆から金時豆へとシフト。もともと「あまがし」は夏場に冷やして食べることが多かったことや、冷蔵庫の普及も相まって、そこにかき氷をのせる食べ方が広がり、これが沖縄の「ぜんざい」のルーツとされています(諸説あり)。
「あまがし」は現在でも各家庭ごとのレシピがあったり、沖縄県内のスーパーマーケットやコンビニなどでは缶詰やレトルトタイプのものが売られています。ネット通販などでも購入できますので、自宅で沖縄の「ぜんざい」作りにチャレンジしてみるのも楽しいですよ。
お気に入りの「ぜんざい」を探してみませんか
戦後に普及しはじめたといわれている沖縄の「ぜんざい」は、時代の流れと共にそのスタイルも変化しつつあります。初めて味わうなら、金時豆をベースにしたシンプルな物がおすすめですが、最近ではトッピングやシロップ、ソースなどを豊富にそろえた“変わり種”の店も増えています。
沖縄県産のマンゴーや紫イモを素材にしたり、氷の削り方もフワフワのものから荒削りのものまで、そのバリエーションは店によって千差万別です。戦後創業の老舗や進化系の店など、沖縄県内には「ぜんざい」の名店がたくさんありますので、次の沖縄旅行の際には食べ比べを楽しみながら、お気に入りの「ぜんざい」を探してみてはいかがでしょうか。
参考文献:料理沖縄物語(著/古波蔵保好)、沖縄島料理 食と暮らしの記録と記憶(監修、写真/岡本尚文)、モモト vol.12(著、編集/momoto編集部)
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