鮮やかな紅色が印象的な「紅芋」は、今や沖縄を代表する食物の一つ。琉球王国の時代から沖縄の暮らしを支え続け、現代では人気のお土産や加工品としてもおなじみの紅芋について紹介します。
紅芋とはどんな芋? サツマイモとはどう違うの?
紅芋はその名の通り、皮も実も紫色をしています。アントシアニンによる抗酸化作用に優れていて、食物繊維やミネラル、ポリフェノールなどを豊富に含み、機能性食品としても注目されています。栽培には亜熱帯気候が適しているといわれています。
沖縄でよく食べられている紅芋料理
沖縄の懐かしい紅芋料理といえば「ウムニー」。ウムニーとは芋煮のことで、紅芋と砂糖を一緒に煮たものです。おやつとしてもよく食べられていますが、泡盛とも相性が良いです。
ほか、紅芋の天ぷらや、芋粉などを使ったお焼きのようなウムクジ天ぷらが有名です。最近では、紅芋を使った色鮮やかなポテトサラダなども人気がありますよ。
紅芋の歴史
紅芋が沖縄に伝わったのは1605年のこと。野國總管(のぐにそうかん)が、中国の福建省から苗を持ち帰ってきたのが始まりだといわれています。ちなみに總管とは中国と交易などを行なうための琉球王国の官船である進貢船の乗組員の役職名です。
その後、儀間真常(ぎましんじょう)によって栽培が普及し、琉球各地に広められていきます。水はけの良い沖縄の土壌は紅芋の栽培には適していました。さらに、台風や干ばつにも強い紅芋はいつしか沖縄にはなくてはならない大切な食物の一つとなっていきます。
沖縄の紅芋の産地と品種
沖縄で紅芋の産地として有名なのは読谷村(よみたんそん)です。現在でも、読谷村へ行くとたくさんの紅芋畑を目にすることができます。
紅芋は現代まで数々の品種改良が行なわれていますが、近年の沖縄では「ちゅら恋紅」が8割近く栽培されています。
沖縄のブランド芋をチェック!
沖夢紫(おきゆめむらさき)
沖夢紫は八重山地方・石垣島で作られているブランド芋です。青に近い鮮やかな紫色で糖度が高く、粘り気が強いのも特徴です。加工用のイモとして重宝されていますが、ふかし芋や焼き芋にしてもおいしいですよ。
あかねいも
読谷村が名付けたブランド「あかねいも」は、サツマイモの一種です。実がオレンジ色をしていて水分が多く、カロテンを豊富に含んでいます。
ちゅら恋紅
ちゅら恋紅は久米島産の紅芋です。美しく鮮やかな紫色をしているのが特徴的で、ナトリウムやカルシウムが比較的豊富に含まれています。
紅芋を味わえるおすすめ商品
生の紅芋を沖縄県外へ持ち出すことは法律で禁じられています。そのため、沖縄の青果店などで生の紅芋を購入しても、県外へ持ち出すことはできません。
紅芋を食べてみたいという人は、沖縄の飲食店で提供されている料理や、菓子などのお土産を味わって楽しんでください。ここでは、おすすめの紅芋の菓子や加工品を紹介します。
紅芋タルト/御菓子御殿
紅芋の菓子の王様といえば、御菓子御殿の「紅芋タルト」です。お土産としても定番中の定番ですよね。甘くクリーミーな紅芋のおいしさをダイレクトに味わえるのでおすすめです。最近は、あかねいもも一緒に味わえる「いもいもタルト」も人気です。
紅いもカリカリ/美らさんぴん
紅いもカリカリは紅芋で作った芋けんぴです。紅芋はちゅら恋紅を使用しており、紅芋の甘さと塩気がいいあんばい。ほかに、プレーンや塩バター味などもあります。
紅芋麵/沖縄製粉
麵に紅芋が練り込まれている紅芋麵もお土産におすすめです。ほんのり紅芋の甘さが感じられつつ、すっきりとしたのど越しの麵で、何より色がかわいい! サラダに加えてもおいしいですよ。
紅イモ アイスクリーム/ブルーシール
紅芋のアイスクリームも人気があります。ブルーシールのアイスクリームでも、紅芋の甘さとまったりした味わいがダイレクトに楽しめるフレーバーがあります。現地の店舗でも味わえますが、お取り寄せもできますよ。
今回は紅芋について紹介しました。沖縄ならではの食物の一つである紅芋は、現地で味わうも良し! お土産に購入するも良し! 沖縄を旅する際は、ぜひチェックしてみてくださいね。
参考文献:「沖縄食材図鑑」(楽園計画)
参考サイト:沖縄の歴史、イオン琉球(株)、ニュースイッチ
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