沖縄の伝統野菜としても知られている「島トウガラシ」。小ぶりな実ですが辛さは強烈で、沖縄では調味料として用いられます。今回は沖縄で愛用されている島トウガラシを紹介します。
島トウガラシの発祥や気になる成分は?
島トウガラシは木立唐辛子(キダチトウガラシ)の一種。沖縄の島野菜を代表する激辛のトウガラシで、収穫時期は8〜11月頃です。18世紀に薩摩藩を経由して沖縄に伝わってきたといわれ、沖縄方言で「コーレーグース」と呼ばれています。その語源は高麗の薬(こうらいぐすい)がなまったものといわれています。ただ、沖縄の人にとって、「コーレーグース」は「島トウガラシを泡盛に漬け込んだ調味料」を指すことが多いですね。
辛味成分はカプサイシンというもので、鎮痛、防腐、発汗促進、血流促進などに効果があるといわれます。実はニンジンを3cmほどに小さくした愛らしい形ですが、辛さはタバスコや鷹の爪よりも強烈。温暖な気候なら家庭菜園でも育てやすく、葉野菜の虫除けにも役立つといわれます。
家庭でも栽培可能な島トウガラシ
沖縄では島トウガラシを家庭で育てているところもあります。一般に市販されている土壌で栽培が可能で、酸性の土壌、アルカリ質の土壌どちらでも栽培できます。
島トウガラシの苗は25~30cm間隔で植え、ある程度大きくなったら剪定して枝葉を増やします。枝葉が増えることで、多くの収穫量が見込めます。
気温は25度以上が最適。芽が動き出す気温だと年中花をつけて実がなります。そのため、ハウス栽培だと年中収穫が可能になり、露地栽培であれば、春先や夏場、秋頃など芽が活発に生え出す頃に花がつきます。
収穫の際、素手で島トウガラシを触ると手に辛み成分がつき、その手で目などをこすったらとんでもないことになるので、必ず手袋など、手を保護して収穫してください。
気温に気をつけて冬場に8度以下にならないように育てていけば、多年草として2年目以降も大きく育ちます。コンテナ栽培する人は冬場は屋内で育ててあげましょう。うまくいけば毎月収穫も可能です。
家庭で収穫した島トウガラシは、沖縄では泡盛に2週間以上漬け込んで「コーレーグース」という調味料を作る家庭が多いです。島トウガラシの量などを調整することで自分好みのコーレーグースを作ることができ、沖縄そばやチャンプルー料理に少しかけるだけで広がるピリ辛のアクセントがクセになります。
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島トウガラシを使ったさまざまな商品
島トウガラシを使った製品で代表的なものに「コーレーグース」がありますが、今回はそれ以外の商品を紹介します。
沖縄 島とうがらしドレッシング
株式会社赤マルソウが製造する、沖縄県産の島トウガラシと島ハバネロを使用したドレッシング。ピリッとした辛味の中に甘みとうまみがあり、サラダや焼肉などにも合う一品です。製造担当者曰く、パスタやエビチリなどにかけるのもおすすめだそうです。購入は同社のオンラインショップなど。
沖縄島唐辛子の旨辛 乾燥スープの素
株式会社島酒家が販売する沖縄県産の島トウガラシを100%使用した即席ワカメスープ。粉末の島トウガラシと、輪切りにした鷹の爪をふんだんに使っており、辛味の中にうまみを感じられます。
お湯を注ぐだけで作ることができるので、朝の忙しいときにシャキッとしたい人におすすめ。県内の土産品店のほか、オンラインショップで購入が可能です。
島とうがらしえびせんべい
沖縄南風堂株式会社が販売するせんべいは、島トウガラシと沖縄県産クルマエビを使用しています。クルマエビの風味が生きたサクサク食感のせんべいは、ピリッとうま辛く「辛さ加減がちょうど良い」と購入者からも好評。県内の土産品店やホテル、空港、量販店でも購入が可能です。
今回は島トウガラシを紹介しました。気温がクリアできれば家庭での栽培も可能ですし、沖縄にはさまざまな島トウガラシ製品があるので、ぜひ島トウガラシで沖縄気分を味わってくださいね。
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