「コーレーグース」沖縄そばはもちろん、こんな使い方も！家庭での作り方も紹介

沖縄そば店の卓上にあるコーレーグースは、“沖縄版のタバスコ”ともいえる調味料。島唐辛子を泡盛につけ込んだだけ、というシンプルな作り方で、沖縄そばにはもちろん、さまざまな料理にチョイ足しできる、かなり万能な調味料です。今回はそんなコーレーグースについて、歴史、使い方から、作り方におすすめの商品まで紹介します。

コーレーグースとは？その歴史は？

コーレーグースは島唐辛子を使うので、ピリリと辛い、沖縄版のタバスコのようなものです。かつては、唐辛子のことをコーレーグースと呼んでいたようですが、現在ではこの調味料状態になっているものをコーレーグースと呼ぶのが一般的です。

唐辛子は18世紀に薩摩藩を経由して沖縄に伝わってきたといわれています。そのため、コーレーグースの語源は「高麗胡椒」や「高麗の薬（こうらいぐすい）」が沖縄方言になってなまったもの、という説も。

さらに、調味料となった起源は、明治時代にハワイに移民した沖縄の人がハワイで使われていたチリウォーターを参考に作ったものともいわれていますが、はっきりとは分かっていません。

コーレーグースと沖縄そば

コーレーグースといえば沖縄そば！　沖縄では、コーレーグースを沖縄そばに数滴入れるのが最もポピュラーな使い方です。コーレーグースをプラスすることで、スープの味にコクが出て引き締まり、辛さと同時に、深みが際立つイメージ。

沖縄そば店ではテーブルの上に必ずといっていいほどコーレーグースが置いてあります。自家製の店も多く、その店の沖縄そばに合った風味になっていておいしいのひと言。初めての人は独特の香りが気になるかもしれませんが、ぜひ味わってみてください。

おすすめの食べ方は、まずそのままで沖縄そばとスープを味わい、途中からコーレーグースをプラスして味変を楽しむというスタイルです。

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コーレーグースの使い方あれこれ

コーレーグースは沖縄そば以外にもさまざまな使い方があります。ラーメンやうどんは同じ麺類なので、やはりマッチします。そして、みそ汁や鍋物などにも“一味”のような感覚で使うこともあります。強者になると、タバスコのようにピザやパスタにかける人も。ラー油のように餃子を食べるときに使う人も多いですね。

他には、チャンプルーを作るときの隠し味や、トマトソースにプラスしてアラビアータ風にアレンジするのもおすすめ。ツナとマヨネーズを和えたものに数滴垂らしたり、キュウリを細切りにしてカツオ節をのせ、そこにコーレーグースを垂らしたりして、ビールのお供にするというレシピもあります。

さらに、沖縄では刺身を酢で食べる人もいますが、ここにコーレーグースをプラスする人も！“意外とアリ”なのでトライしてみてはいかがでしょうか？

コーレーグースで酒気帯び運転になるって本当？

コーレーグースは泡盛を使って作るので、泡盛の種類によってその度数はさまざま。時間をかけてつけ込んでもアルコール分は0（ゼロ）にはなりません。そのため、体がアルコールを受け付けない人、アルコールが苦手な人は注意が必要です。

沖縄では都市伝説的に「コーレーグースを沖縄そばにかけ過ぎて酒気帯び運転で捕まった」という話があります。ウェブサイトの企画などで検証している記事もあり、実際に使い過ぎるとアルコール反応は出るようです。

一般的に酒気帯び運転で捕まるのは、呼気1リットルあたりアルコール濃度が0.15ｇ以上。これを30℃の泡盛で作ったコーレーグースで換算すると、ペットボトルのキャップで5杯分程度となります（あくまで目安です）。通常、沖縄そばに入れるコーレーグースは、多くてもキャップに1杯ほどですが、常識的な量を超えればアルコール反応が出るということを肝に銘じておきましょう。

コーレーグースの作り方

ここでは沖縄の家庭で一般的に作られるコーレーグースの作り方を紹介します。

＜材料＞
・島唐辛子（なければ唐辛子）…瓶に半分くらいの量
・泡盛（なければ焼酎）…瓶が満杯になるくらいの量
・塩…ひとつまみ
・小さめの空き瓶（150ml位のもの）

＜作り方＞
① 瓶を煮沸消毒して乾かしておく
② 島唐辛子を水で洗って乾かしておく
③ 瓶の半分まで島唐辛子を入れ、塩ひとつまみを加える
④ 泡盛を瓶いっぱいに注ぐ
⑤ ふたをして2週間くらい置いておく

泡盛はどの銘柄を使ってもいいのですが、古酒（くーす）という数年熟成させた泡盛を使うとよりおいしくなります。つけ込んでから通常10日〜2週間程度置きますが、1カ月くらい置いてからの方が味が落ち着いて使いやすいという声もあります。お好みで昆布だしを少し加えてもおいしいです。島唐辛子の色が抜けて変化してきたら取り出して、新たな島唐辛子を加えてください。