沖縄の伝統的な行事の1つに「旗頭(はたがしら)」があります。
古くから綱引きの行事の際に、その応援として披露されていたそうです。なので、綱引き同様に、それぞれの村や町の伝統や特色を表現したものが多いんですね。
旗頭で使われる「幟(のぼり)」は、竿の長さは21尺(約6.3m)が基準とされていて、先端に付けられる「とぅーるー(灯籠)」、その周囲を囲う「ごう」と呼ばれる輪、旗ととぅーるーを区切るように「さんまー」が付けられます。この「とぅーるー」の部分まで含めると、実に24尺(7.3m)にもなります。
この旗頭、見た目も立派ですが、重さも立派! 通常、約40〜60kgで、地区によっては70kg近くのものもあるそうです。それを祭りでは、男たちが1人で代わる代わる、力比べをするように持ち上げて、地域の威容をアピールします。
持ち手は腰に巻いたサラシに旗頭をのせて、サポートする青年たちが挙げる「サーサー、サーサー」という掛け声に力をもらい、高く掲揚していきます。“美ら旗(ちゅらばた)”と呼ばれ、旗頭を見事に躍動させることができると、かつては男子一生の誉れとされていました。
その姿だけでも凛々しく格好いいのですが、持ち手たちが身に着ける衣装も雰囲気を醸し出しています。沖縄県内の女性の間では、「股引半套(むむぬちはんたー)を着ている男子は3割増で格好いい!」という声もあるほどです。
ちなみに、オリオンビールのサザンスター「沖縄お祭りデザイン缶」の旗頭は、この「股引半套」が黒のものが多くイメージが強いので、「サザンスター 刺激の黒」を旗頭のデザインにしたそうです。旗頭の勇壮なイメージとマッチしていますね。
現在、多くの旗頭が見られるのは、毎年10月に行われる「那覇大綱挽まつり」。そして、10月末から11月にかけて行われる「首里城祭」(今年はどちらも新型コロナウイルス感染症の影響で中止)。
首里を代表する旗頭の団体の1つ、瑞雲同好会の宇久彰一副会長は、「旗頭の一番の見どころは、やはり那覇大綱挽まつり。その圧倒的な迫力は、ぜひ見ていただきたいです。そして、首里城祭の夕方には、旗頭に灯が灯され、ガーエー(一斉共演)が行われるので、それもかなりの迫力です!」と見どころを教えてくれました。
ちなみに、那覇大綱挽まつりで集う旗頭は、14地区。「東」は、東一番(大結)、安里(薄)、壺屋(炎)、泊(緋桐燈)、久茂地(盛鶴)、首里(左御紋)、真和志(ぼたん)。「西」は、西一番(八卦)、辻(子丑寅)、久米(水仙)、若狭・松山(京判やーま)、垣花(砂糖車)、泉崎(巴)、小禄(松竹梅)。
旗頭は、綱引きの興奮を高めていくと同時に、その地区の“心”を、旗頭を掲げることで結集させていく意味がありました。その地区の人たちが拠り所にした旗に書かれている「旗字」に注目してみるのもおすすめですよ。
【那覇大綱挽保存会登録の公式の旗頭】
※旗頭の行列順序は毎年変動。<>は旗字
<東の旗頭>
・東一番(大結)<東>
・安里(薄)<英聲遠(えいせいえん)>
・壺屋(炎)<翔竜鳳雛(しょうりゅうほうすう)>
・泊(緋桐燈)<濟美(せいび)>
・久茂地(盛鶴)<與鳳翔(よほうしょう)>
・首里(左御紋)<瑞雲(ずいうん)>
・真和志(ぼたん)<真和志泰平(まわしたいへい)>
<西の旗頭>
・西一番(八卦)<凱歌>
・辻(子丑寅)<和氣(わき)>
・久米(水仙)<不染塵(ふせんじん)>
・若狭・松山(京判やーま)<鎮群(ちんぐん)>
・垣花(砂糖車)<天行健(てんこうけん)>
・泉崎(巴)<泉(いずみ)>
・小禄(松竹梅)<小禄意氣昂(おろくいきたかし)>
参考文献:沖縄大百科事典(沖縄タイムス社)、「那覇大綱挽」公式サイト(一般社団法人那覇大綱挽保存会)
オリオンビールの取り組み
サザンスターの「沖縄のお祭りデザイン缶」缶体に記載されている二次元バーコードより、各イベントに関する動画を配信しています。本年は、新型コロナウイルス感染拡大により様々なイベントが自粛・休止となりました。沖縄のお祭りの再開を皆様とともに願い、乾杯できる日を心待ちにしております。
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サザンスターブランド「サザンスター超スッキリの青」「サザンスター熟コクの赤」「サザンスター刺激の黒」「サザンスター芳醇の金」のイメージに合わせて、ハーリーをはじめエイサー、綱引き・旗頭をモチーフとしたデザインをそれぞれ描いており、お手軽に各デザインを手に入れて頂けるよう、4種の詰合せセットを数量限定でご用意しました。