沖縄のお酒文化を発信し、盛り上げたい！「オリオン泡盛ハイボール」に込めた思い

2022年7月5日、「オリオン泡盛ハイボール」を数量限定で発売します。
琉球泡盛の10年古酒を使い、徹底的に“飲みやすさ”にこだわった、オリオンビールが造る泡盛商品。なぜ、ビールメーカーが泡盛を商品化したの？と、驚かれたかもいるかもしれません。

今回はオリオンが泡盛ハイボールを作った背景やこの商品に込めた思いを、開発を担当したオリオンビール株式会社R&D部RTD商品開発課の照屋紋乃（てるや・あやの）さんに聞きました。

構想10年以上…その思いがついに形に

「泡盛ハイボールのアイデアは、実は10年ほど前から温めていました。2022年は沖縄が本土復帰50周年を迎える節目の年。沖縄の酒類業界全体を盛り上げていこうという機運が盛り上がり、1年前から本格的に開発に着手していきました」と、復帰50年が大きなきっかけとなりました。

初心者にも泡盛を手に取りやすく。まずは魅力に触れてほしい

沖縄のお酒の象徴でもある泡盛を商品化するにあたり、まずは“手軽さ”を重視しました。「泡盛というと、腰を据えて飲むような“構えてしまうお酒”のイメージを持たれることも多いのですが、缶で発売することで、もっと気軽に手に取ってもらうことができればイメージも変わるのではと考えました」

その後、開発に着手しますが、初めてのことでさまざま苦労したそう。「泡盛のハンドリングにとても苦労しました。1回の製造で必要な泡盛（11,000L）を酒造所から製造工場へ運ぶ方法、製造工場へ運んだ泡盛を調合タンクへ入れるルートの確保など、初めて経験することばかりでしたので、事前のテストを入念に行いました」

「調査によると、食事中には『すっきりとした』『爽快な』お酒が求められていることから、“ハイボール”が最適だと考えました。そして、今回は初心者の方にも飲みやすく、泡盛のまろやかさやコク深い味わいを存分に楽しめる“10年古酒”を選択しました」

長い間熟成させた泡盛古酒は、まろやかな口当たりとコク深い甘い味わいが楽しめます。沖縄の伝統的な泡盛の中でも、3年以上熟成させたものは”古酒（クース）”と呼ばれ、「沖縄の宝」とも称されます。「オリオン泡盛ハイボール」は10年もの歳月をかけて熟成させた、貴重な古酒だけを使うことにこだわったぜいたくなハイボールとなりました。

【参考記事】
寝かせるほどにおいしく。泡盛「古酒」の魅力とは？

この爽快さは偶然から生まれた!?

「泡盛は製造の最終工程で、原料の米由来の油成分を取り除く『珪藻土ろ過』という工程があり、この工程を経ることにより、より味わいが磨かれます。酒造所のブレンダーの方と何度も試作を行い、ハイボールにしたときに最もバランスの良い“磨き具合”にこだわりました」

開発の段階で、思わぬハプニングも。「開発当初は、通常のRTD（Ready to drink）商品と同程度の炭酸の強度で検討していました。しかし、ある日の試作で、通常1回のところを誤って2回炭酸を付けてしまったサンプルがあり、飲んでみるとおいしかったんです…」と、強炭酸設計のきっかけはこんな偶然からでした。その結果、爽快な飲み口を実現しました。

泡盛ハイボール×沖縄料理は鉄板の組み合わせ。中華料理も◎

今回誕生した「オリオン泡盛ハイボール」は、ぜひ食事と一緒に味わってほしい商品になりました。
「ある調査で、沖縄県民が持つ泡盛のイメージは、『皆で飲む団らんに欠かせないお酒』という結果が出ています。家族や気の合う仲間との食事の時間を、『泡盛ハイボール』と共に楽しく過ごしていただくシーンを想定しました」