「アンマー」という沖縄の言葉、沖縄好きの方の中にはご存じの方も多いかもしれません。「お母さん」のことを意味します。
毎年5月の第2日曜日(2023年は5月14日)、「母の日」が近いので、今回は沖縄の言葉「アンマー」について紹介します。
「アンマー」の言葉の使われ方を深掘り
「沖縄大百科事典」(沖縄タイムス社)によると、「アンマー」には、お母さん・母親という意味のほかにも、かつては「娼妓(しょうぎ、ジュリ)の抱え親のこと」を指していたそうです。ジュリは中国との交流が盛んだった14世紀頃からあったといわれているので、アンマーという言葉もその頃には使われていたということになりますね。現在では、二十日正月(ハチカソーグヮチ)という正月の祝い納めをする日、那覇市で「ジュリ馬行列祭り」が行われており、当時の面影に触れることができます。
また沖縄では、女性は“働きもの”“しっかりしている”という印象から、こうした印象にあやかるように、「アンマー」という言葉が商品名などについていることもしばしば。沖縄のスーパーマーケットで、この言葉を見つけてみてください。
「アンマー」はお母さん。では、お父さんを表す言葉は?
ちなみに、「お父さん」の沖縄での呼び方をご存知ですか? 周囲のウチナーンチュにも聞いてみましたが、地元でも意外と知らない人も多いようです。数々の沖縄方言の書籍などを調べると、最近ではあまり使われていないようですが、「スー」というそうです。アンマー(お母さん)に比べて影が薄い…なんてことはないように、しっかりと伝えていきたいですね。
「アンマー」を一躍メジャーな言葉にした楽曲たち
かりゆし58「アンマー」
「アンマー」という言葉が全国区になった要因の一つに、沖縄出身のバンド・かりゆし58の有名な楽曲があります。ボーカル&ベースの前川真悟さんが、母との日々を“アナタ”と“私”という人称で語り掛けるように、切々と歌い上げたストレートな歌詞でつづられています。発表した2006年の「第39回日本有線大賞」で「有線大賞新人賞」を受賞するほど、日本中の人の心を打ちました。この歌詞のアンマーは、まさに沖縄のお母さんのような大きな存在で、沖縄の人が母の日に聴きたくなる1曲になりました。
この楽曲に着想を得た作家の有川浩さんが、小説「アンマーとぼくら」(講談社)を発表したことも有名ですね。
BEGIN「アンマー我慢のオリオンビール」
お馴染みのオリオンビールをモチーフにした名曲「オジー自慢のオリオンビール」も出しているBEGINも、「アンマー」という言葉をタイトルにした楽曲をリリースしています。
その名も「アンマー我慢のオリオンビール」。お酒の席が楽しくなる楽曲で、“地元のビール”のことを思い入れたっぷりに歌ってくれています。
アンマーを歌った曲はその他にも
他にも、女性シンガー・大城バネサさんの「あんまー形見ぬ一番着物」、童謡の「いったーあんまーまーかいが」など、アンマーについて歌ったは数多くリリースされています。
今年の「母の日」。アンマーへの感謝の気持ちを込めて、ギフトを贈りませんか?
今年ももうすぐ、母の日。沖縄が大好きなお母さんにオリオンビール商品はいかがでしょうか。ビールやチューハイの詰め合わせギフトやオリジナルグッズなど多数のラインナップをご用意しておりますので、ぜひチェックしてみてください。