沖縄の抱える課題の一つが「飲酒運転の撲滅」。2019年には飲酒運転事故が全国でワースト1位になるなど、長年にわたってワースト上位に留まっています。
そんな飲酒運転防止のための力強い味方が「運転代行」。公共交通網が発達している首都圏などでは馴染みがないかもしれませんが、沖縄のような地方ではとても普及しているサービスです。今回は沖縄の運転代行事情と便利なアプリをご紹介します。
沖縄は運転代行業者数が全国最多! でもなかなかつながらないことも…
みんなでお酒を飲みたい。でも、交通手段は自家用車…。そんな時に重宝するのが、運転代行サービスです。車社会の沖縄は2020年12月末現在、運転代行の認定業者数は715社(沖縄県警察本部発表)。実に全国1位の業者数だそうです。
それでも、繁忙期にはなかなか電話がつながらなかったり、エリアによっては事業者の数が少なかったりして、ついついお店を出る時間が遅くなってしまうようなこと、経験のある人は多いと思います。
沖縄の運転代行配車アプリが誕生!
そんな沖縄の運転代行をもっと便利に利用できるようにしようと、2020年8月、Alpaca.Lab(アルパカラボ)が琉球大学と連携して運転代行配車アプリ「AIRCLE(エアクル)」を開発しました。
これまで運転代行を依頼する際は、利用者かお店のスタッフが業者に電話をかけ、なかなか捕まらない時などは1社1社電話をかけ続けなければなりませんでした。それがこの「AIRCLE」を使うと、位置情報を基に、全ての登録業者の中から「すぐに迎える車両」を即座に割り出すため、そういった煩わしさから開放されるのが一番の特徴です。
アプリの利用で、利用者も飲食店も代行業者も負担軽減!
利用方法は簡単で、乗車場所と目的地を入力して配車を依頼するだけ。依頼すると、最も近くにいる運転代行業者に通知が届くシステムです。一方、運転代行業者のドライバーは利用者の現在位置情報や目的地などを地図上から事前に把握することができるため、電話からの受注と比較して空車時間を効率的に減らすことができます。
このアプリのおかげで、平時において運転代行業者が到着するまで30分〜2時間程度かかるといわれているところ、平均到着時間は12分程度、8割が30分以内に到着するなど、高効率な配車ができているということです。
さらに、運転代行業者がどこから来て、何分後に到着するのかリアルタイムで確認することができ、待ち合わせ場所に近づいたら事前通知でお知らせ! また、「AIRCLE」で運転代行を依頼する時に代行料金の目安も分かるので、安心して利用できるのもうれしいポイント。
オリオンも「AIRCLE」との連携を準備中。運転代行を使って楽しい飲み会を!
サービス開始から半年ほどを経た現在では、沖縄でのダウンロード数が10,000件を超すなど、着実に利用者数を伸ばしている「AIRCLE」。
オリオンビールと「AIRCLE」は、全国でワースト上位に留まっている沖縄の飲酒運転の撲滅のために連携をスタートしています。
ニューノーマル時代になっても、家族や友人などと直接コミュニケーションを図る飲み会や食事会は大切な時間。スマートに運転代行を活用することで、飲酒運転の根絶はもちろんのこと、もっと便利に、もっと自由に大切な人たちとの親交を深められる…、そんな沖縄の姿を思い描き、私たちにできることから進めていきます。