2022年4月11日(月)から放送がスタートする「連続テレビ小説『ちむどんどん』」(NHK総合ほか)。沖縄に生まれ育ったヒロインと兄妹たち家族の50年の歩みを見つめる、笑って泣ける朗らかな、美しい家族とふるさとの物語です。
タイトルの「ちむどんどん」とは、沖縄方言で「胸がワクワクする気持ち」を表します。「連続テレビ小説『ちむどんどん』」では、ヒロインがさまざまな胸の高まりを経て成長していきます。
今回は、「ちむどんどん」の使い方や「ちむ」を使った沖縄の言葉、そして、沖縄県民がちむどんどんする瞬間やイベントなどを紹介します。
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そもそも「ちむどんどん」ってどんな意味?
「ちむ」は「肝」という言葉がなまった言葉。「肝」とは、心情や情などのことを指します。そのため、「ちむ」の後ろに「どんどん」を付けると、胸が高鳴る様子を指し、胸がドキドキする(心臓がバクバクする)、心が落ち着かない、という意味になります。
沖縄では若者たちまで知っている有名な言葉で、前向きで肯定感に満ちた、わくわく感、という意味合いがあります。
「ちむどんどん」を使って会話をしてみよう!
「ちむどんどん」は、「する」などのようにサ行変格活用として使用します。
・感動したとき
「(映画の)クライマックスが近づくにつれ、ちむどんどんしてきた」
心を動かされていることが伝わります。
・興奮したとき
「あなたの演技、最高にちむどんどんした!」
胸が高鳴る様子、ワクワク感が伝わるでしょう。
・好きな気持ちをアピール
「あなたの隣にいると、ちむどんどんする。」
胸のドキドキを感じとれそうですね。言われた方も「ちむどんどん(キュンキュン)」しそうです。
他にもあります!「ちむ」を使った沖縄方言を紹介
「ちむわさわさ」
ちむの後ろに付く「わさわさ」とは、いたたまれないむずむずとした不安、底知れぬ不安、腹の底から全身に広がるような嫌な感じを意味しています。「ちむわさわさ」は、気持ちが落ち着かない、ソワソワする状態を指します。
例)夜中、トイレに行くとちむわさわさーする
「ちむがなさん」
「がなさん(かなさん)」には、「かわいい」や「愛おしい」などの意味があり、「ちむがなさん」というと、「心から愛おしい」という意味になります。
例)うちの猫は世界一ちむがなさん!
「ちむぐりさん(ちむぐりさ)」
「ぐりさん(ぐりさ)」とは、「苦しい」という意味です。「ちむぐりさん」というと、「心が苦しい」状態を指し、「気の毒」や「かわいそう」という意味になります。また、「あなたが悲しいと、私も悲しい」という共感の言葉でもあるといわれています。
例)あの人の話を聞くたび、ちむぐりさん
「ちむじゅらさん(じゅらさ)」
ちむの後ろの「じゅらさん(じゅらさ)」を漢字で表すと「美らさん(美らさ)」。「ちむじゅらさん」は、「心が清らかで美しい」や「優しい」を指します。また、「情け深い」という意味もあります。
例)私もちむじゅらさんな人になりたい
「ちむぐくる」
「くくる」は「心」という意味。心に宿る深い思い、真心を指し、今も沖縄で大切にされている、思いやりや助け合いの精神など、心の優しさや豊かさを表した言葉です。
例)ちむぐくるでおもてなし
ほかにも「ちむむちむん(温かい思いやりのある人)」「ちむえー(意味)」などがあります。
エイサーの音を聞くと、うちなーんちゅ(沖縄県民)はちむどんどんする!?
「エイサー」とは、本土の盆踊りにあたる沖縄の伝統芸能の一つで、主に各地域の青年会がそれぞれの型を持ち、旧盆の夜に地域内を踊りながら練り歩きます。
沖縄では、旧盆が近づくと公民館などからエイサーの大太鼓やパーランク(手持ちの片張り太鼓)を打つ練習音が聞こえてきます。県民はこの練習音が聞こえてきただけで「ちむどんどん」し始めます。県民にとってエイサーは小さい頃から身近な存在。「大きくなったらエイサー(団体)に入るんだ!」と夢見る子供も多いです。
エイサーは、旧盆以外でもたくさんのイベントや祭りで見ることができます。例年、旧盆明けの最初の週末に行われる沖縄県内最大のエイサーイベント「沖縄全島エイサーまつり」は3日間にわたり開催されます。本島各地から選抜された青年会などの団体や、全国の姉妹都市や協賛団体からのゲストが集結します。
※この記事では例年のイベント情報を掲載しておりますが、コロナウイルスの状況等により変更になっている場合があります。開催状況は各イベントの公式サイト等をご確認ください
また、那覇市のメインストリート「国際通り」で行われる「1万人のエイサー踊り隊」では、伝統エイサーをはじめ、楽曲や形式にとらわれず自由な発想で表現される創作エイサー、子供会のエイサーなど多種多様なエイサーなども見ることができます。
会場に鳴り響く三線、歌、太鼓のリズム、そして迫力あるバチさばき。エイサーは見る人全てを「ちむどんどん」させます。
さらに沖縄県内の保育園や小・中学校、高校の運動会や学習発表会にもエイサーは欠かせない演目の一つです。
【参考記事】
「エイサー」の太鼓の音は沖縄県民の原動力【沖縄のお祭り】
エイサーだけじゃない!? ちむどんどんする沖縄のイベントを紹介
県内最大級の花火イベント「海洋博公園花火大会」
「花火」と聞いただけでテンションが上がる、ちむどんどんする人も多いのではないでしょうか。本部町(もとぶちょう)にある海洋博公園で開催される夏の一大イベント「海洋博公園サマーフェスティバル」では、沖縄県内最大級の約1万発の花火や、県内アーティストによるオープニングアクト等が行われます。
他にも、海開きシーズンに合わせて開催される日本で一番早い夏の花火大会「琉球海炎祭」など、沖縄にはたくさんの花火イベントがあります。夜空を彩る色鮮やかな花火にちむどんどんすること間違いなしでしょう。
世界一の綱引き「那覇大綱挽(なはおおつなひき)」
那覇三大まつり「那覇大綱挽まつり」の一つで、メインイベントである「那覇大綱挽」は、琉球王朝時代から続く伝統行事です。「世界一のわら綱」としてギネス認定されている全長約200mの綱を「ハーイヤ、ハーイヤ」という掛け声のもと、1万5,000人で引き合うダイナミックな綱挽きです。市民県民だけでなく、多くの観光客も参加します。大迫力の大綱挽きに思わずちむどんどんします。
【参考記事】
沖縄の「綱引き」見どころは力比べだけじゃない!【沖縄のお祭り】
アツい真剣勝負で迫力満点「ハーリー(ハーレー)」
沖縄で600年前から続く伝統漁船のレース「ハーリー(ハーレー)」。旧暦5月4日を中心に県内各地でアツい勝負が繰り広げられます。県内最大級の「那覇ハーリー」では、竜頭などの彫り物をあしらった比較的大きな爬龍船(はりゅうせん)を使用し、大迫力のレースを展開します。
また、伝統色の強い「糸満ハーレー」では、沖縄で古くから使われてきた小型の漁船「サバニ」を使用して競い合うためスピード感が満載です。伝統漁船のアツいレースに会場のボルテージも上がり、ちむどんどんしてきます。
【参考記事】
「ハーリー」美しい爬竜船や漕ぎ手の勇姿を楽しむ【沖縄のお祭り】
真剣勝負に拍手喝采「闘牛」
古くから大衆娯楽として多くの人々に親しまれてきた沖縄の闘牛。円形の闘牛場の中で繰り広げられる、重量1トン以上もあるウシが「ガツンッ!」とぶつかり合う真剣勝負は圧巻で、まるで格闘技を見るような気分が味わえる迫力の勝負です。一つの試合が数秒で決まることもあれば、30分を超える熱戦となることも。躍動感あふれる迫力の真剣勝負にちむどんどんします。
今回は「ちむどんどん」をテーマに沖縄の方言やイベントを紹介しました。
わくわく、ドキドキ、キュンキュンするような心躍るさまを表す「ちむどんどん」。沖縄のさまざまな伝統文化や豊かな自然に触れ、声に出して「ちむどんどんしたー!」って言ってみませんか。
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